下肢静脈瘤・東京血管外科クリニックTOP > 当院院長が臨床外科学会・レーザー学会でレーザー治療報告をします
はじめに
伏在型下肢静脈瘤は,低侵襲手術による日帰り治療が可能となった.血管内焼灼術Endovenous ablation(EA)は従来のLigation and stripping(LS)に比べ審美性で優れている.
1320nmパルスヤグレーザーによるEAは合併症が少なく,根治性もLSに劣らないことから世界的に普及している.本邦では深部静脈血栓症(DVT)が危惧され,EAに高位結紮が併施されることが多く,明確な適応基準がないのが現状である.今回,EAの適応,治療効果および安全性を明らかにすることを目的とした.
対象と方法
対象は2007年5月から1年間にEAで治療した306例.
内訳は男性55例,女性251例,315 肢.年齢26〜78(平均58.3)歳,大伏在静脈径4.2〜25(平均9.4)mm,小伏在静脈径3.8〜16(平均7.2)mm.CEAP分類は2度83%,3度8%,4度9%.
手術方法は,局所麻酔下に超音波ガイドで下腿から伏在静脈を穿刺し,静脈周囲に膨潤麻酔した後,レーザーファイバーを深部静脈接合部まで進め,末梢側をCoolTouch CTEVを用い,6W,0.5mm/sec で焼灼した.血管最大径15mm以上の症例にのみ高位結紮を併施した.
結果
血管閉塞率は100%.合併症は皮下膿瘍1例,神経障害2例で,DVT,肺塞栓はなかった。
考察
血管径によらず,すべての伏在型静脈瘤に対して安全にEAによる日帰り治療が可能であった.
はじめに
伏在型下肢静脈瘤に対し,欧米を中心に行われている血管内焼灼術Endovenous ablation(EA)は従来のLigation and stripping(LS)に比べ低侵襲で日帰り治療が可能であるだけでなく,切開を必要としないため審美性においても優れている.
1320nmパルスヤグレーザーによるEAは術後合併症が少なく,根治性もLSに劣らないことから世界的に普及している.本邦では深部静脈血栓症(DVT)が危惧され,EAに高位結紮が併施されることが多く,明確な適応基準がないのが現状である.
今回,EAの適応,治療効果および安全性を明らかにすることを目的として,経験症例を対象に検討した.
対象と方法
対象は2007年5月から2008年7月までに経験したEAで治療した366例.
内訳は男性85例,女性281例,410 肢.年齢26〜80(平均57.2)歳,大伏在静脈径4.2〜25(平均9.7)mm,小伏在静脈径3.8〜16(平均7.9)mm.CEAP分類は2度84%,3度7%,4度9%.
手術方法は,局所麻酔下に超音波ガイドで下腿から伏在静脈をセルジンガー法にて穿刺し,静脈周囲に膨潤麻酔した後,レーザーファイバーを深部静脈接合部まで進め,末梢側をCoolTouch CTEVを用い,6W,0.5〜1.0mm/secで焼灼した.血管最大径15mm以上の症例にのみ高位結紮を併施した.
下腿潰瘍や静脈炎,下肢蜂窩織炎などの急性炎症のある場合は保存的治療による炎症消退後,また血栓性静脈炎で伏在静脈本幹にまで血栓が及ぶ場合には,圧迫療法3ヶ月後に手術を行った.
結果
術後1ヶ月および6ヶ月での焼灼血管再疎通は0%.
6ヶ月以降の静脈瘤再発は妊娠を契機に副側血行路から逆流を生じた1例のみ(0.27%)であった.
合併症は皮下膿瘍1例,神経障害3例で,DVT,肺塞栓などの重篤な合併症はなかった。
考察
伏在静脈血管径や重症度(CEAP分類)によらず,手術のタイミング,症例により高位結紮術の併用と適切なレーザー出力を選択すれば,すべての伏在型静脈瘤に対して安全にEAによる日帰り治療が可能であることが示唆された.













