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お知らせ

2016.10.27 下肢静脈瘤の進行予防と治療

 

 

下肢静脈瘤の治療と進行予防において、医療用弾性ストッキングは欠かせません。
弾性ストッキングを日常的に使い続けることによって、静脈瘤が原因となる足のむくみやだるさなどの症状を改善する効果があります。
弾性ストッキングの最大の特徴は、足首の部分がもっとも圧迫圧が高く、上方にいくにしたがって圧迫圧が低くなるように編みこまれていることです。
足首から段階的に圧迫することにより、足の静脈の血液が下から上に流れやすくなります。また圧迫圧の変化によって静脈の血行を改善し、向上させる効果もあります。
血液循環は心臓のポンプ機能を使って全身にいきわたります。足の先まで運ばれた血液を重力に逆らって心臓へ戻す働きを助けているのが、ふくらはぎの「筋ポンプ作用」です。
長い間ふくらはぎの筋肉を動かさないでいると、筋肉の収縮と弛緩の作用が弱まり、血液が血管内にうっ滞して足がだるくなってしまいます。 医療用弾性ストッキングはこの筋ポンプ機能をサポートする効果があります。
したがって、筋力の少ない女性や高齢者の方に特におすすめです。

むくみ予防とエコノミークラス症候群

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医療用弾性ストッキングはむくみ予防にも効果を発揮します。
むくみとは、血管外の皮下組織に余分な水分(体液)がたまっている状態のことをいいます。むくみは筋ポンプの役目をする筋力の衰えなどによって、静脈やリンパ液の循環が悪くなってしまったことが原因で起こるのです。
例えば長時間同じ姿勢でいることで、むくみはさらにひどくなります。
有名な例として挙げられるのが、飛行機などの移動で長時間同じ姿勢を取り続けることにより発症すると知られている『エコノミークラス症候群(正式には肺動脈塞栓症)』。長時間体を動かさない状態が続くと足の深部の静脈に血栓(血のかたまり)ができることがあります。この血栓が大きくなり血液の流れに運ばれて肺の血管を閉塞させてしまうと、最悪の場合突然死に至るケースもあるのです。
新潟県の中越沖地震における調査で、このような統計が報告されました。
中越沖地震で避難生活を送る418人中70人(16.7%)にふくらはぎの静脈に血栓ができるエコノミークラス症候群の兆候があり、うち28人(6.7%)はすでに血栓ができていたそうです。(新潟大医学部と新潟病院の合同チームによる調査)
避難所や車内など、通常の生活とは違う空間で生活を送っている人は、エコノミークラス症候群になりやすい傾向があります。

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最近ではチリのサンホセ鉱山落盤事故において、チリの保健省は地下およそ700メートルの狭い避難所に閉じ込められた作業員に対し弾性ストッキングの着用を指導したそうです。狭い空間に長期間閉じ込められていたことによる運動不足と脱水によって、血液の流れが滞ってしまうことが懸念されたからです。
また気圧や重力の影響に対する健康維持の目的としても、足を圧迫することにより血液の流れを促す効果のある弾性ストッキングが活躍しました。

 

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当院ではドイツ製の医療用弾性ストッキング「BELSANA(ベルサナ)」を採用しています。このベノサンは厚生労働省の医療用機器許可も取得している世界最高レベルの高品質医療用ストッキングです。
ドラッグストアなどで購入できる市販の段階圧ストッキングと違い、編み方が異なり、圧迫圧も倍以上あり、耐久性にも優れています。 素材には純銀ファイバーとハイテク素材を使用しており、抗菌・消臭・静電作用があるため快適性も抜群です。また銀の効果により冬は暖かく、夏は涼しいストッキングを実現しています。
品質、機能性だけでなくデザイン性や美脚効果にも優れており、ファッションの一部として毎日ご着用いただけます。
医療用弾性ストッキングは長時間・日常的に使い続けることによって、静脈瘤が原因となる足のむくみやだるさなどの症状を改善する効果があります。
しかし、治療用の弾性ストッキングには長さやサイズ、つま先の有無など様々な種類があり、選び方は簡単ではございません。
自分の足の状態に最も適したタイプを選び、正しい使い方をしないと効果が得られないだけでなく、かえって症状を悪化させてしまう可能性もあります。
当院では専門知識をもつスタッフが、患者様に最も適した弾性ストッキングを選ぶアドバイスをしています。
まずは当院で診察をしていただき、専門家による適切な判断の上で、その患者様に合った弾性ストッキングを処方させていただきます。
症状のある方だけでなく、予防のために購入を検討している方も是非お気軽にご相談ください。