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当院の取り組み

弾性ストッキング 夜間頻尿 血栓 むくみ

下肢静脈瘤の進行予防と治療・血行促進 夜間頻尿対策 リンパ浮腫(保険適応)

下肢静脈瘤の治療と進行予防において、医療用弾性ストッキングは欠かせません。
弾性ストッキングを日常的に使い続けることによって、下肢静脈瘤の原因となる足のむくみやだるさなどの症状やスパイダーベインや皮膚疾患を改善する効果があります。

弾性ストッキングの最大の特徴は、足首の部分がもっとも圧迫圧が高く、上方にいくにしたがって圧迫圧が低くなるように編みこまれていることです。
足首から段階的に圧迫することにより、ふくらはぎの筋肉を圧迫しさらには血管の断面積を縮小させることで足の静脈の血液が下から上に流れやすくなります。また圧迫圧の変化によって静脈の血行を改善し、向上させる効果もあります。

血液循環・動脈血は心臓のポンプ機能を使って全身にいきわたります。足の先まで運ばれた血液は静脈をとおり重力に逆らって心臓へ戻ります、この時、血液はふくらはぎの「筋ポンプ作用によって、下からうえへ血液を押し上げる役割をします。この一連の血液循環が体内で常に行われているのです。
デスクワークなど長時間ふくらはぎの筋肉を動かさないでいると、筋肉の収縮と弛緩の作用が弱まり、血液が血管内にうっ滞して足がだるくなってしまいます。

医療用弾性ストッキングはこの筋ポンプ機能をサポートする効果や静脈の血管径を縮小させて血管の本来の働きを改善させる血行促進効果もあります

この「弾性ストッキングの圧迫によって、血管内の逆流防止弁が正常に作用することになり、血栓予防や血液のよどみ(うっ滞)を回避することができるのです。着用中は即効性があり、正常な血液の流れを実感する方もたくさんいらっしゃいます。
したがって、筋力の少ない女性や高齢者の方は特に、日々の健康・予防のため着用することをおすすめします。

むくみ予防とエコノミークラス症候群 足のむくみを放置すると

医療用弾性ストッキングはむくみ予防・血栓予防にも効果を発揮します。
むくみとは、血管外の皮下組織に余分な水分(体液)がたまっている状態のことをいいます。むくみは筋ポンプの役目をする筋力の衰えなどによって、静脈やリンパ液の循環が悪くなってしまったことが原因で起こるのです。

例えば長時間同じ姿勢でいることで、むくみはさらにひどくなります。
有名な例として挙げられるのが、飛行機などの移動で長時間同じ姿勢を取り続けることにより発症すると知られている『エコノミークラス症候群(正式には肺動脈塞栓症)』。長時間体を動かさない状態が続くと足の深部の静脈に血栓(血のかたまり)ができることがあります。この血栓が大きくなり血液の流れに運ばれて肺の血管を閉塞させてしまうと、最悪の場合突然死に至るケースもあるのです

新潟県の中越沖地震における調査で、このような統計が報告されました。
中越沖地震で避難生活を送る418人中70人(16.7%)にふくらはぎの静脈に血栓ができるエコノミークラス症候群の兆候があり、うち28人(6.7%)はすでに血栓ができていたそうです。(新潟大医学部と新潟病院の合同チームによる調査)
避難所や車内など、通常の生活とは違う空間で生活を送っている人は、エコノミークラス症候群になりやすい傾向があります。

最近では東日本大震災・熊本地震での車中泊避難で一躍注目されるようになりました。

また気圧や重力の影響に対する健康維持の目的としても、足を圧迫することにより血液の流れを促す効果も確認されています。

深部静脈血栓症(DVT)の予防

弾性ストッキングは、血栓予防のために使用されることがあります。特に、深部静脈血栓症(DVT)の予防が主な目的です。深部静脈血栓症は、静脈の内部に血栓(血液が固まった塊)が形成される状態で、これが脈管を詰まらせたり、場合によっては肺塞栓症(PE)という重篤な症状を引き起こすことがあります。

弾性ストッキングは、下肢の圧迫によって静脈内の血流を促進し、血液の滞りを防ぎます。これにより、血栓ができるリスクが減少します。以下のような状況で血栓予防として弾性ストッキングが使用されることがあります。

  1. 手術後の患者さん:特に、股関節や膝関節の手術を受けた患者さんは、静脈血栓症のリスクが高まるため、術後に弾性ストッキングを履くことが推奨されることがあります。
  2. 長時間の移動:飛行機やバスなどでの長時間の座りっぱなしは、血液の滞りや血栓のリスクを高めるため、弾性ストッキングを着用することが推奨されることがあります。
  3. 高齢者や静脈瘤のある方:これらの方は、血栓のリスクが高まることがあるため、予防として弾性ストッキングを使用することがあります。

ただし、弾性ストッキングによる血栓予防の効果は、正しく選択し、適切に着用することが前提です。専門医に相談して、適切なサイズや圧力の弾性ストッキングを選ぶことが重要です。また、弾性ストッキングだけでなく、定期的な歩行や足の運動も血栓予防に役立ちます。

むくみ① へこんだまま戻らない

むくみ②

セルフチェック

 

むこうずねの内側を10秒間押さえる

圧迫痕がつくことも

治療効果の高い「医療用弾性ストッキング」を採用

当院では世界各国で作られる製品を調査・試用した結果、優れた機能を持つ各種医療用弾性ストッキングを採用しています。このドイツ製ベルサナは厚生労働省の医療用機器許可も取得している高品質な医療用ストッキングです。(アラバマベインセンターでも導入)
ドラッグストアなどで購入できる市販の段階圧ストッキングと違い、編み方が異なり、圧迫圧も倍以上あり、とても耐久性にも優れています。 6ヶ月の継続使用でも着圧(32mmHg)は落ちません。素材にはハイテク素材を使用しており、抗菌・消臭・静電作用があるため快適性も抜群です。また綿の効果により冬は暖かく、夏は涼しいストッキングを実現しています。最近のモデルは世界初の「スキンケアモデル」と言われ、繊維の中にビタミンEやアロエベラなどが配合され、足の皮膚の乾燥や感染を抑えてくれる製品も登場しました。下肢静脈瘤によるうっ滞性皮膚炎の方は「カサカサする」「かゆい」などの皮膚トラブルを抱える人がおり、こういったスキンケアモデルの使用をお薦めしています。

医療用弾性ストッキングは長時間・日常的に使い続けることによって、下肢静脈瘤が原因となる足のむくみやだるさなどの症状を改善する効果があります。
しかし、治療用の弾性ストッキングには長さやサイズ、つま先の有無など様々な種類があり、選び方は簡単ではありません。
自分の足の状態に最も適したタイプを選び、正しい使い方をしないと効果が得られないだけでなく、かえって症状を悪化させてしまう可能性もあります。
当院では専門知識をもつスタッフが、患者様に最も適した弾性ストッキングを選ぶアドバイスをしています。
まずは当院で診察をしていただき、専門家による適切な判断の上で、その患者様に合った弾性ストッキングを処方させていただきます。
症状のある方だけでなく、予防にも効果的なので是非お気軽にご相談ください。

 

着用の補助具「ローリー」は当院の売店でも販売も行っています。

ネット販売サイト(当院患者さま専用・コロナ下でのリピート購入をご希望の方)

https://tokyokekkan.theshop.jp/

 

 

医療用と市販品の違い(着圧・品質) 長時間履いても痛くならない

足の静脈性疾患のCEAP分類

医療用弾性ストッキングの選び方

医療用弾性ストッキングの選び方

医療用弾性ストッキングの購入方法は2つあります。
1つは、下肢静脈瘤専門病院やクリニックで診察を受けてから購入する方法です。
もうひとつは、インターネットの通販で購入する方法です。

ただし、医療用弾性ストッキングの選び方は簡単ではありません。
長さや圧迫圧、つま先の有無、足まわりの寸法など様々なものがあり、ご自分の足の状態にもっとも適したタイプを選び、正しい使い方をしないと効果が得られないだけでなく、かえって症状を悪化させてしまう可能性もあります。毎日身につけるものなので、通気性や伸縮性の高い製品は高価ですが、粗悪品を購入して皮膚トラブルになることは避けましょう。最新のモデルは保湿効果のあるスキンケア繊維なども開発されています。

初めて購入する場合は、やはり、下肢静脈瘤専門の病院やクリニックを受診して、相談することをお勧めします。
また、2005年6月より、「弾性ストッキング・コンダクター」という専門的な資格制度もスタートしました。
最近では専門知識をもったスタッフが在籍している施設も増えていますので、そうした病院・クリニックを選んで受診することも大切かもしれません。

生活上の注意点
  1. 足を休ませる時間をつくる
  2. 立ち仕事の方は、1~2時間ごとに椅子に座る時間をつくる
  3. お昼休みなどの休憩時間には、椅子の上に足を乗せるなどして、足を高くする
  4. 就寝中は枕などに足を置いて、心臓よりも高くする
  5. 筋ポンプ運動を行う

医療用弾性ストッキング

 

 

 

 

市民講座スライドより抜粋

履きやすくする補助器具

NHKで紹介された 夜間頻尿治療の秘密兵器 ふくらはぎは第2の膀胱

健康カプセル「元気の時間」夜間頻尿対策に弾性ストッキングが有効

アロエ成分が入った弾性ストッキング 「ベルサナ」 当院で購入可能

 

こちらのサイトから弾性ストッキングが購入できます。

https://tokyokekkan.theshop.jp/

イタリア製弾性ストッキング 当院で購入可能

購入は医療機関で

弾性ストッキングの効果を最大限に発揮させるためには、適切な使用方法が不可欠です。患者さんに十分な説明がなされず、弾性ストッキングが渡されるだけでは、履き方や適切な着用方法が理解できません。その結果、自宅に帰って使用を中止してしまったり、サイズが合わず締め付けが強すぎて痛みを感じることがあります。これを防ぐために、専門医や看護師は患者さんに対して以下のような指導を行います。

  1. 適切なサイズとタイプの選択: 患者さんの足のサイズや症状に合わせて、最適な弾性ストッキングを選ぶことが重要です。専門医のアドバイスに従って、適切な圧力や形状のストッキングを選択しましょう。
  2. 正しい履き方の指導: ストッキングの履き方は、最初は難しいことがあります。まず、ストッキングを裏返しにして、足首部分まで丁寧に折り返し、足首からゆっくりと引き上げていく方法を指導します。また、補助器具やキッチン用ゴム手袋を使用すると、滑りにくくなり履きやすくなります。
  3. トラブル時の対処法: ストッキングの締め付けが強すぎる場合や、かゆみや痛みが生じた場合の対処法を指導します。症状が続く場合は、速やかに専門医に相談することが重要です。
  4. むくみの症状が強い場合の対応: むくみが強い患者さんがいきなり弾性ストッキングを履くと、効果が十分に得られないことがあります。そのため、事前にマッサージや弾性包帯を用いてむくみを軽減させた後に、弾性ストッキングを履くことが理想的です。これにより、ストッキングが効果的に働き、症状の改善が期待できます。

弾性ストッキングの履き方ビデオ

予防のために弾性ストキッキング活用 管理料の新設

B001-6 肺血栓塞栓症予防管理料

  1. 肺血栓塞栓症予防管理料は、肺血栓塞栓症を発症する危険性が高い患者に対して、肺血栓塞栓症の予防を目的として、必要な医学管理を行った場合を評価するものである。
  2. 肺血栓塞栓症予防管理料は、病院(療養病棟を除く。)又は診療所(療養病床に係るものを除く。)に入院中の患者であって、肺血栓塞栓症を発症する危険性の高いもの(結核病棟においては手術を伴う患者、精神病棟においては治療上の必要から身体拘束が行われている患者に限る。)に対して、肺血栓塞栓症の予防を目的として、弾性ストッキング(患者の症状により弾性ストッキングが使用できないなどやむを得ない理由により使用する弾性包帯を含む。)又は間歇的空気圧迫装置を用いて計画的な医学管理を行った場合に、入院中1回に限り算定する。なお、当該管理料は、肺血栓塞栓症の予防を目的として弾性ストッキング又は間歇的空気圧迫装置を用いた場合に算定できるものであり、薬剤のみで予防管理を行った場合には算定できない。また、第1章第2部通則5に規定する入院期間が通算される再入院の場合においても、各々の入院において入院中1回算定できるものであること。
  3. 肺血栓塞栓症の予防を目的として使用される弾性ストッキング及び間歇的空気圧迫装置を用いた処置に要する費用は所定点数に含まれており、別に区分番号「J119」消炎鎮痛等処置の点数は算定できない。肺血栓塞栓症の予防を目的として弾性ストッキングが複数回使用される場合であっても、当該費用は所定点数に含まれる。なお、肺血栓塞栓症の予防を目的としない区分番号「J119」消炎鎮痛等処置は別に算定できるものであること。また、同一の弾性ストッキングを複数の患者に使用しないこと。
  4. 肺血栓塞栓症の予防に係る計画的な医学管理を行うに当たっては、関係学会より標準的な管理方法が示されているので、患者管理が適切になされるよう十分留意されたい。

令和4年厚生労働省告示および関連通知より一部抜粋