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診療内容

足の悩み(うっ滞)むくみ

足に起こる不調

あなたは足のトラブルに悩まされていませんか。「足のむくみ」「かゆみ」「皮膚の乾燥」「色素沈着」「こむら返り」「むずむず脚症候群」「冷え」「血管が目立ってきた」「むくむ」などなど、心当たりのある方は多いのではないでしょうか。これらのトラブルは、すぐに症状にあらわれるものもあれば、長い期間かけて変形し、痛みやゆがみを引き起こすものもあります。

また、女性の場合は、女性ホルモンの変動で、月経(生理)には誰でも自然とからだがむくみやすくなります。ただ、なかにはただのみくみと思っていたら、病気が原因でむくんでいたということも・・・むくみの原因には、心臓・腎臓・肝臓の病気、PMS(月経前症候群)妊娠やリンパ浮腫、下肢静脈瘤・などの病気からくるものもあります。いつもと症状が違う場合や片足だけがむくむなど気になる症状がある場合は、すぐに、病院で診察を受けた方が良いでしょう。

「なかなか完治しない皮膚トラブル」を抱えて来院する人が増えています。

湿疹・かゆみや、乾燥があって、皮膚科で薬をもらっているが、なかなか治らないという方は「うっ滞性皮膚炎を疑ってみる必要があります
うっ滞性皮膚炎の原因は、静脈血のうっ滞です。静脈うっ滞の結果として生じた皮膚症状に対して皮膚表面を治療していても根本的な解決にはならず、長期化することがあります

当院ではエコー検査を行い原因である静脈うっ滞に対する治療を行います。
治療の基本は圧迫療法です。弾性ストッキングまたは弾性包帯により足を圧迫して皮膚炎の治療を行って行きます。(皮膚科・形成外科が担当)

夜中に足がつる むくみが治らない「外見上の問題ではない隠れ下肢静脈瘤」

足のむくみの原因のひとつに軽度のうっ滞・静脈還流の不全が挙げられます。進行すると下肢静脈瘤になるリスクが高まるため予防が必要です。
「下肢静脈瘤とは、足の静脈の逆流防止弁が壊れて血液の逆流が起こり、逆流した血液によって血管が徐々に拡張される病気です。主な症状は、足の表面に血管が浮き出たり、足のむくみや痛み、夜寝ている時につるなどです。

足の表面に皮膚異常が出るので、皮膚の病気と誤解して他の診療科目を受診してしまう人が多いですが、下肢静脈瘤は”血管の病気”です。見過ごしがちな症状ですが、下肢静脈瘤の大切なサイン。慢性的に足にむくみを感じたり、夜中に足がつる場合は注意が必要です。

外見上血管が浮き出ていない場合でも、逆流防止弁が壊れていることがあります。足の表面に現れない下肢静脈瘤は、我々は「隠れ静脈瘤」と呼んでいます。

 

 

病院で超音波検査を受けてください(2,500円程度)

足は毎日絶対使います。女性であればそれにハイヒールや冷え性など様々な要因が重なり、足のトラブルを抱えることはしばしば…皮膚がカサカサ乾燥する、かゆみが止まらない、皮膚が黒ずんできた。足のつま先やふくらはぎ、かかとなど各所に起こる病気について知り、ほおっておかずに正しく対処しましょう。費用は2500円程度から保険適応です。

超音波検査では血液の流れの状態をチェック、特にうっ滞や逆流がないか?血管のふくらみはないか?等が分かります。下の画像はむくみのある患者さまのエコー画像です。

上部にたくさんの水分が溜まっているのが確認できます。

正常な静脈弁のエコー画像

 

 

こむら返り・足がつる

下肢静脈瘤(足の血管のコブ)の特徴的な症状の一つに、こむら返りがあります。
下肢静脈瘤とは、足から心臓に戻る血液が通る血管(静脈)の血流逆流防止弁が壊れて血流が悪くなり、心臓に十分戻れない血液が足の静脈内に滞ることで発症します。
この停滞した血流の影響を受け、夜間に筋肉が急に異常に収縮すると、こむら返りが起こります。

こむら返りが起こる頻度は個人差があり、月に数回の人や毎日起こる人と様々です。頻繁に起こる人には、慢性静脈不全等の治療を勧めています。

悪化した場合は重度の皮膚疾患を伴うので、以前は入院が必要だった手術治療も外来(日帰り手術)で出来るようになりました。また現在、皮膚を切開しない血管内治療が主流となっていて、あらゆる面で負担が軽減されています。

こむら返りが起こっても、頻繁でない人には、圧力の強い医療用弾性ストッキングを履くこと(足の圧迫療法)、就寝前に十分な足の筋肉のストレッチを行うこと、こむら返り発作時の漢方薬「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」を推奨しています。。

下肢静脈瘤が原因ではないこむら返りの人もいます。ご相談ください

足のむくみについて「セルフチェック」

皆さんは足のむくみのこと、どこまでご存じですか?ちょっとこってるな、だるいな、熱っぽいな、と思っても翌日には気にならなくなりそのままにしておくことは多いと思います。しかし「ちょっと待った!」。実はそれが病気の可能性を秘めてるかもしれないのです…

セルフチェックを心掛けましょう

足のすねを手の指で約5秒間押して凹ませましょう。
通常は凹んだ部分はすぐに元に戻りますが、皮膚が10秒以上凹んだままの場合、「むくみ症」とされます。
むくみの原因となっている体の水分は重力によって足に落ちてきます。朝はむくみが軽減していますが、夕方から夜にかけてひどくなります。

朝と夜でむくみの程度が異なる場合は要注意です。
とても簡単な方法ですが、医師がむくみを診断するのと同じ方法ですので、ぜひお試しください。

むくみは程度の差はありますが、多くの人が経験する症状です。だからといって放っておくと、
時に重大な病気・特に下肢静脈瘤が隠れていることもありますので注意が必要です。
足のむくみが少しでも気になる方は、一度医師の診察を受けるようにしましょう。

むこうずねの内側を10秒間押さえる

むくみのメカニズム

血液は心臓方向に向かって流れていますが、長時間の立ち仕事やデスクワーク、運動不足や病気など何らかの原因で血液の流れが滞ることによって、血液中に水分が大量に溜まります。すると血管内の圧力が高くなっていき、血液中の水分(組織間液)が血管外へ押し出されてきます。そして、いったん押し出されたこの水分(組織間液)は、静脈内になかなか再吸収されていきません。このしみ出た水分がむくみの原因と言われています。

「ブーツが履きずらい」心当たりはありませんか?

こんな足の違和感はありませんか?

 

セルフチェック・セルフケア

むくみは、生活習慣や加齢、生理時や妊娠、下肢静脈瘤やリンパ浮腫、内臓疾患といった病気から生じるなど原因は様々です。片足だけがむくむ、痛みがある場合などは、医師に相談ください。一般的な解消法としては、ウォーキングやストレッチなど軽い運動でふくらはぎの筋ポンプ作用を働かせ、血液の流れを高めることです。また、日常的に圧力の高い弾性ストッキングやサポートストッキングの着用も筋ポンプ作用を高めるので効果的です。

まずはあなたの足をチェック!

その他・原因不明の病気「血流の悪化が関係していると言われています。」

足がむずむずして眠れない

現在、日本では「むずむず脚症候群」に対する治療は薬の内服しか行われていません。
この内服治療は、脳からの信号として分泌されるドパミンという物質がうまく働かないことが原因と考えられており、ドパミンを作動しやすくする薬の内服を行います。

近年、あしの静脈の逆流(静脈瘤または静脈不全といわれる状態)を治療すると「むずむず」の症状が改善するということがわかってきました。

「むずむず脚症候群」の患者さんの22%に静脈の逆流があり、血管内レーザー焼灼術で静脈を治療すると98%の患者さんの症状が改善し、80%の患者さんの治療効果が長期的に持続したという報告もあります。さらに、静脈不全がなくても表在静脈を抜去するだけで「むずむず」が改善したという報告もあります。

こんな症状はありませんか?

  • 足の不快な感覚に伴って脚を動かしたいという強い欲求が現れる。
  • 静かに横になったり座ったりしている状態でむずむず症状が現れる、または強まる。
  • 歩いたり足を伸ばすなどの運動によって症状が改善する。
  • 日中より夕方・夜間に症状が強まる。

皮膚のかゆみ 乾燥 潰瘍「うっ滞性皮膚炎」

うっ滞性皮膚炎・むずむず脚症候群 詳しくはこちらへ

 

40歳以上の方は血管の劣化(加齢による機能障害)を疑ってみてください

軟膏を塗っても治りにくい皮膚炎はうっ滞性皮膚炎を疑い、超音波検査を受けましょう。

◎脚の血流障害(榊原先生コラムより)

さあ、今回からは脚(足)のむくみの本丸に入ります。脚のむくみは毛細血管の血流だけに異常が起こることは少なく、それが集まり心臓につながっている静脈の血流異常が主な原因です。

すなわち、血流が静脈でよどんでしまい、静脈の血圧が上昇することがその発端になります。

道路が渋滞する様子を想像してみてください。交通量が多い坂道の道路では、信号の数が多かったり道幅が急に狭くなったりすると、車はノロノロ運転になりますよね。

この信号に当たるのが静脈弁です。静脈弁は重力で下に落ちようとする血液を支えて、心臓の方向のみに血流を流す逆流防止弁の働きがあります。

心臓より下にある下半身の静脈弁はおへそより下の静脈に行くほど数が多くなります。ですから脚の表面を走る表在静脈や膝下の静脈の静脈弁は、体の中で最も多いわけです。足のくるぶし辺りは血液がたまりやすい所なので、静脈弁を増やすことで血液のくみ上げ効果を図っているのですね。

心臓へ返る血流の原動力となっている筋ポンプ作用は、筋肉の周囲を走る深部静脈にあります。

従って表在静脈の血液はそのままでは心臓にたどり着けません。そこで、穿通枝(せんつうし)と呼ばれる抜け道を通って、深部静脈へと流れていきます。もちろん、この穿通枝にも静脈弁はあるんですよ。

静脈弁が壊れると、心臓方向に上がった血液がまた下に落ちてしまい、前に進めません。信号で交通が止められている状態と同じですよね。

表在静脈でこれが起こると、穿通枝を通って深部静脈へ流れ込みます。しかし、この血流が増え過ぎると、筋ポンプ作用が追い付かなくなり、脚に血がたまりむくみの原因になります。また、この状態が続くと表在静脈には下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)と呼ばれる静脈の「コブ」をつくるのですが、それは別の回に説明します。

一方、静脈が塞(ふさ)がっている状態は、道路が狭くなった場合に例えられます。もし、足の太い静脈が血栓(血の塊)で詰まってしまうと、血流は脇道の細い静脈をゆっくりとすり抜けるしかなく、渋滞が起こってしまいます。これが、深部静脈血栓症によるむくみです。